やの日乗

文系プログラマの何事もない日記

会社を辞めるのは悪いことではないと思う

山本寛『連鎖退職』を読みました。 退職について分析した本です。 1人辞めたら、2人3人と辞めていき、退職者の代わりに人を入れたら、その人も辞め、業務が回らなくなる、という、経営者や会社を辞めなかった人にとっては悪夢のような状況が、どうして作られてしまったのか、対策はどうすればいいのか、ということを書いています。 辞めた人や会社に残った人のインタビューをもとにしており、軽くて読みやすいです。

会社を辞める人が必ず一定数いることを前提に、会社が制度設計をしないといけないんだろうなあ、と思いました。 社員がずっと辞めないでいるという前提で考えるのが、現状に即していません。 人が辞める前提で、仕事の知識の共有をして、雇用の計画を立てれば、辞めるときも慌てずにすみ、業務が回らなくなるという状況も防げるでしょう、おそらくは。

本でも紹介されていましたが、アルムナイ制度はいいですね。 一度会社を辞めた人がまた同じ会社に戻ってこられたり、別の会社で働いている元社員と良好な関係を保って、ビジネスを広げられたり。 会社を辞めるのは裏切りだ、悪だ、という感じがしないのがとてもいいです。 社員としてはこういうところの方が働きやすいでしょう。

人がどんどん辞めること自体は、会社に問題があるから人が辞めるのであって、何か別の問題によって起こされた結果です。 都度、退職者へのヒアリングをするなどして、個別に対応を考えるしかないかなと思います。 会社がうまく経営できていなくて、結果として従業員が辞めるのなら、取引先に損害を与えたとか、コンプライアンス違反で大問題になるとか、そういうことが起こるよりはマシだし、まだ対処しやすい段階なのかな、と思います。

連鎖退職 (日本経済新聞出版)

連鎖退職 (日本経済新聞出版)